アニメを見るとき、私の場合は、キャラクターの行動とか性格に真面目さがないと見なくなってしまう。
人に対しても自分に対しても真面目に生きる、ということは現実ではすごく難しいことで、せめて娯楽の中でそういう生き方に触れていたいと思うからだ。
こればっかりは個人の趣向の問題で、ほんとどうしようもない。
ロボットアニメやヒーローアニメなどは、この辺がけっこうしっかりしているので好きでよく見ている。
しかし萌えアニメと呼ばれるような作品は、ほとんどの場合この辺は適当になっている。
だから私は萌えアニメが苦手。
と言いつつ見てるんだけどね。
そもそも、萌えアニメが主題に置いているのはそういう話ではない。
だからぼんやり見ていただけても「それはおかしいだろ!」という場面が多い。
何も考えてなくてもおかしい!と思うことは、よく考えて見るとかなりおかしい。
そういう「おかしいだろ!」が何回も続くと、ひどい場合には視聴のたびに起こることになるのだが、これはもう見る気にならない。
私が重要だと思っていることが、どうでもいいこととして扱われているのだから当然だ。
もちろん自分がおかしい場合も多いので、よく考えないといけない。
この「よく考えること」が、どう考えても時間の無駄だというのが、見なくなる理由の一つでもある。
アスタロッテのおもちゃ!は、第一話の冒頭から風呂場のシーンであった。
出たー萌えアニメ・・・絶対見なくなるわ・・・と思っていたのだが、これがなかなかどうして、良い感じに作られている。
風呂場は単なるつかみの演出だったようだ。
とりあえずスルーできないほどおかしな奴はいない。
各話の最後には一人一人が筋を通しているのだなとわかるように丁寧に作られている。
未読だが、原作がちゃんとしてるんだろう。
一冊ぐらい買ってみようかなあ。
とにかくアニメしか見ていないので、アニメのこと。
舞台景観のデザインをokamaがやっている。
当然画面から色とりどりの淡色が溢れ返る。
さらにヒロインのアスタロッテが小学生ぐらいである。
一般人が見たら卒倒するような萌えアニメだ。
しかしそんな「萌え」に対し、(たぶん原作者の)譲れないテーマが展開されているように見える。
すなわち、この「萌え」においては、父性という要素が大きな位置を占めているのだ、というものだ。
この主張が聞くべきものになるように、苦心して練り上げた世界なんだろう。
多少説教くさくなることもあるが、入念に語られている。
これは原点回帰なのか新しい形なのか・・・
「萌え」の起源がどうとかいう話は詳しくないのでわかりません。
7話。
ドタバタでネタにするのではなく、お父さん直哉が受け止めてやるという見せ方。
私のを・・・には少し笑ってしまったが。
作画も負けず劣らず丁寧に作られている。
画面の動きが音楽やストーリーの浮き沈みにあわせてあったりする。
きっと絵コンテの段階からすごく丁寧に作っているのだろう。
あと服装がよく変わる。
描き慣れてないと時間がかかるとかそんな感じで作画の手間を考えると、服装は普通は変えない。
1話中に4回変わったこともある。
※基本装備
よく変わる服装
ドレスのデザインが豊富。
基本装備とか制服とかは変わらないけどね。
フリルの多い服や花束なんかも、本当に丁寧に描かれている。
上述のテーマをアニメでも説得力を持たせるためには、キャラがかわいくないとそれこそ話にならない。
萌えー!ってならないからね。
そんな建前もあろうが、単純にアスタロッテはすごくかわいいんだぞ、という「愛」がとってもよく伝わってくる。
こういう背景が伝わってくると、見てるこっちもアスタロッテがかわいく思えてくるものだ。
これはめんどくさい。
最近ではぶっちぎりでブヒる奴が出ると思ったんだけど、釘宮はオワコンとか言われてるのかなぁ。
A型が出てもいいぐらいだと思うんだけどなぁ。
まあ、それこそ個人の趣向の問題ですね。
~役に立つかもしれない補足~
萌えアニメ
ストーリーではなく、キャラの可愛さを楽しむためのアニメ。
おそらく一般人から見た「キモいアニメ」のイメージそのまま。
中でも特に
「いろいろあった主人公の男が、いろいろあった挙句にいろいろな女にモテる。」
というアニメを、親しみを込めて「クソアニメ」と呼ぶ。
okama
元祖萌え絵イラストレーター。
ネット上では女、というのが名前の由来らしい。
ブヒる
萌えキャラを好きになったオタクが「○○萌えー!嫁ー!ブヒー!」とか言うこと。
「萌え」の中の性欲部分のみが前に出てくる場合が「ブヒ」だと私は勝手に分けている。
アスタロッテの場合は「ブヒる」と言ったら全部台無しなのかもしれないね。
釘宮病
声優・釘宮理恵の声にはまってしまった人のこと。
流行当時、感染のきっかけとなるキャラクターが3人おり、
・ルイズ(ゼロの使い魔シリーズ)
・シャナ(灼眼のシャナシリーズ)
・ナギ(ハヤテのごとく!シリーズ)
であった。
それぞれの頭文字をとって「L型・S型・N型 釘宮病患者」と言われている。
アスタロッテのA型は、今のところ出ていない様子。
ちなみに灼眼のシャナシリーズのキャラデの大塚舞は、アスタロッテのおもちゃ!でもキャラデをしている。
キャラデ
アニメーションキャラクター・デザイン。
絵を動かすとき、あっていいものとあるときびしいものはアニメーターじゃないとわからない。
ということで、何かがアニメになるときにはアニメーターがアニメ用のキャラクタービジュアルを設定する。
オワコン
「終わったコンテンツ」の略。
熱狂的な人気があったが、何かあったり何もなかったりして熱心なファンがいなくなってしまったもの。